ひとりひとりにあった教科書を2

 学習者用デジタル教科書普及促進事業では、・どの形態に対応しているかは、教科書発行者により異なる。・有償である。ということで、少なくとも主要5教科は利用したいと思えば、足踏みします。
 1,無償であること 2,紙の教科書はそのまま 3,iPadとUDブラウザを利用して再生できる形式であることを基本に考えました。
 そこで登場したのが「音声教材」です。音声教材と聞くと「音だけなんですか?」ととらわれがちですが、「発達障害等により、通常の検定教科書では一般的に使用される文字や図形等を認識することが困難な児童生徒に向けた教材で、パソコンやタブレット等の端末を活用して学習する教材です。」ということです。ひとり~1にも書きましたが、私は肢体不自由を主たる障害とする児童生徒が通学する特別支援学校に勤めていたので、「発達障害等」にはあまり配慮する必要がありません。紙の教科書の表示がそのままでパソコンやタブレット等の端末を利用したいのです。
 「音声教材」の中で、広島大学「文字・画像付き音声教材」を利用することにしました。また、視覚障害がある生徒は、拡大教科書がデジタル化という流れで「教科書デジタルデータの提供範囲の学校への拡大」となり「音声教科書」とはまた別枠となります。慶應義塾大学「PDF版拡大図書」で申請しiPadにダウンロードして利用しました。
 特別支援学校に勤務していましたが、多くの教員がこれだけの「デジタル教科書」と呼ばれる教材があることを理解していないと思います。私はDAISYにかかわっていたからできたことだと思います。年度初めに紙の教科書を申請したり注文したりするだけでなく、+αでひとりひとりの実態に合った教科書を準備できたらと思います。